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16タイプの名前はどう決めたか

診断の最終ページに「あなたはBAPVです」とだけ表示される画面を、開発の途中で一度だけ作ったことがあります。テストで自分の結果を見た瞬間、思ったんですよね。「で、これは喜んでいいやつなの?」と。

4文字のアルファベットは、僕ら作る側にとっては便利なコードです。ボケかツッコミか、いじりかいじられか、パワーかクレバーか、手数か厳選か——4つの軸の答えがそのまま並んでいるだけなので、ロジックを書くときはこれ以上ない。でも、受け取る側からすると暗号でしかありません。診断って、最後に出てくる名前に「あ、なんか分かる」と笑ってほしいサービスなので、コードのままでは画面が冷たすぎた。

そこで全16タイプに日本語の名前を付けることにしました。これが思っていた何倍も難航したので、その過程を少しだけ。

ひと目で顔が浮かぶ名前にしたかった

名前を考えるとき、僕が一番大事にしたのは「読んだ瞬間に、知り合いの誰かの顔が浮かぶか」でした。タイプ名は性格の説明文じゃなくて、いわばあだ名みたいなもの。だから情報を詰め込むより、キャラの輪郭がパッと立つことを優先しています。

たとえばBAPV。ボケで、いじりで、パワーで、手数。攻めの要素が全部マシマシのタイプです。最初は「全方位ボケ型」みたいな説明的な仮名で進めていたんですが、これだと履歴書みたいで全然テンションが上がらない。最終的に「フルスロットル暴れん坊」に落ち着きました。アクセル踏みっぱなしで誰よりたくさん仕掛けてくる、あの飲み会で一番うるさい人。名前を見ただけで音量が想像できるくらいがちょうどいい。

逆に静かなタイプも面白くて、TRCSは寡黙で、人をいじるより自分のペースを守ります。多くは語らないけど、ここぞで放つ一言が妙に鋭い。あの感じを「ミステリアス賢者」と呼んでいます。何を考えてるか読めないんだけど、しゃべると的確、みたいな友達、いませんか。

名前から4つの軸がうっすら透けるように

ただキャッチーなだけじゃなくて、名前から4軸の傾向がなんとなく滲んでほしい、というのも裏テーマでした。全部を説明しきる必要はなくて、雰囲気として伝わればいい。

分かりやすいのがBACSの「ワンショット狙撃手」。ボケで、いじりで、技巧派で、そして「厳選」タイプ。数で押すんじゃなく、ここという瞬間に一発だけ撃ち込む。普段は黙って聞いているのに、忘れた頃にズバッと刺してくる人のイメージです。「狙撃手」という単語に厳選(S)の精神が宿っているのが、自分でも気に入っているところ。

手数(V)のタイプは「フルスロットル」「ノンストップ」みたいに勢いの出る言葉を、厳選(S)のタイプは「ワンショット」「サイレント」みたいに静けさのある言葉を選ぶ。そうやって軸ごとに言葉のトーンを揃えていくと、16個並べたときにちゃんとグラデーションが見えてきて、作りながら一人で「おお」となっていました。

没になった名前たち

うまくいかなかった案も山ほどあります。一番多かった失敗が「かっこよすぎて誰も自分だと思えない」パターン。ある技巧派タイプに「漆黒の戦略家」みたいな名前を付けたら、テストで友達に見せたとき「いや僕そんな大層なもんじゃない」と全員に苦笑いされました。診断結果は、ちょっと照れつつ「分かる」と頷けるラインじゃないと共感されないんですよね。

逆方向の失敗もありました。いじり×ツッコミの強いタイプに、勢いで「毒の人」とか付けてしまった時期があって。これは完全に悪口です。当たってるかどうか以前に、もらって嬉しくない名前は出しちゃいけない。今のTACS「スナイパー毒舌家」は、毒は毒でもちゃんと腕前として描く方向で着地させました。

「いじられ」をどう愛されに変えるか

最後まで悩んだのが、いじられ(R)側のタイプです。BRPVは元気にいじられて場を回す「ハイテンション愛され王」、TRPVはみんなを巻き込んで転がる「ドタバタムードメーカー」。名前を眺めれば分かる通り、どちらもまったく地味じゃない。

でも最初の仮名はもっと弱々しかったんです。いじりが攻めなら、いじられは受け。言葉だけ見ると「弱い側」みたいに読まれかねない。それで一度は引っ込み思案な響きの名前を付けかけて、すぐにやめました。いじられる人って、その場にいるだけで空気がやわらかくなる、すごく貴重な存在ですから。受け身じゃなくて、その人がいるから笑いが成立しているんだ、という主役感を名前に込めたつもりです。

そんな調子で延々と言葉をいじっていたわけですが、ちなみに僕自身はTACV「オールラウンド司令塔」でした。自分で付けた名前に自分が照れる、という変な体験つきで。

あなたのタイプはどの名前になるのか。気が向いたら、ちょっと覗いてみてほしいなと思います。