旅行やBBQ、非日常で出るお笑いタイプ別

海沿いのキャンプ場、火がようやく安定して、肉が網に乗る。日が傾いてきて、誰かが二本目の缶を開けた瞬間、急にスイッチが入る人がいるんですよね。会社ではあんなに静かだったのに、ここでは率先して変な踊りを始めている。一方で、その様子をニコニコ眺めながら、絶妙な角度でスマホを構えている人もいる。
僕は普段、飲み会やグループLINEでのお笑いタイプの出方をよく観察するんですが、屋外の非日常はそれとはまた別物だなと感じます。飲み会は店という箱の中で、椅子に座って向き合う場。LINEは文字と時間差の場。それに対して旅行やBBQは、空が広くて、火があって、やることが多くて、しかも誰かが段取りしないと始まらない。開放感と手間が同時にある場なんです。
だからこそ、普段おとなしい人のギアがいきなり上がったり、逆にいつもうるさい人が黙々と火の番をしていたりする。この非日常で誰がどう動くか、4つのグループに分けて見ていきます。あなたの周りの顔を思い浮かべながら読んでみてください。
空気を一気に温める、パワーで攻めるグループ
まず目立つのが、勢いで場を持っていくパワー系。BAPVやTAPVあたりは、屋外に出た瞬間に解き放たれます。室内だと声量が浮いてしまうことも、ここでは全部プラスに働く。海に向かって叫んでも、山で大笑いしても、空が全部吸ってくれるんですよね。
フルスロットル暴れん坊(BAPV)は、川に飛び込む一番手になったり、誰も頼んでいないのに花火に火をつけにいったりする。理屈より先に体が動く。ノンストップ鬼軍曹(TAPV)は、ダレてきた空気に気づくと「次あれやろう」と全員を巻き込んでいく。放っておくと一日中誰かを動かしている。
この人たちは非日常で本領を発揮します。飲み会だと「ちょっとうるさい人」になりがちでも、開放的な場ではその熱量がちょうどよくハマる。テンションが出る場所のためにいるような人たち、と言ってもいいかもしれません。
静かにテンションを上げる、クレバーで攻めるグループ
意外と面白いのが、言葉や間で攻めるクレバー系の変化です。普段は落ち着いた場でこそ切れるタイプなのに、屋外だと少しギアが変わる。
サイレント策士(BAPS)やトリッキー曲者(BACV)は、開放感に乗じて普段より一歩踏み込んだボケを仕込んできます。テントの設営でわざと変な建て方をしてみたり、買い出しのリストにこっそり妙なものを混ぜたり。誰も見ていない隙に仕掛けて、気づかれた瞬間にニヤッとする。あの感じ、好きな人いますよね。
同じクレバーでも、ツッコミ側の攻め方は方向が分かれます。スナイパー毒舌家(TACS)はいじり寄りなので、はしゃいでいる本人に向けて「それ絶対あとで後悔するやつ」と短く差し込んで、当人をネタの中心に引きずり込む。カウンター切り返し師(TRCV)はいじられ寄りで、自分に飛んできた無茶振りや弄りを、半歩ずらして打ち返すのが上手い。屋外でこの二人が効くのは、わざわざ声を張らなくても、波音や火のはぜる音の合間にスッと言葉が通る間があるから。喧騒の中で大声の応酬になりがちな場に、低い声の一発が入ると、かえってそこだけ際立つんですよね。
旅行やBBQで価値が上がる、段取りができるグループ
ここが飲み会やLINEとの最大の違いなんですが、旅行やBBQは誰かが回さないと成立しません。火がつかない、肉が足りない、帰りの時間が迫っている。この場面で輝くのが、全体を見て動けるタイプです。
オールラウンド司令塔(TACV)やクレバー指揮者(TAPS)は、攻め方こそ手数と厳選で真逆ですが、ツッコミ×いじりという共通点があって、人と場の全体像を上から眺めるのが得意。だから放っておくと自然に幹事的なポジションに収まります。誰が何をやっていて何が足りないかを把握して、騒いでいる人を笑いに残しつつ手だけは動かす。盛り上げ役が暴れていられるのは、裏でこの人たちが段取りしているからだったりするんですよね。ちなみにTACVの僕も、旅行となると気づけば火と時間の管理役に収まっていることが多いです。
したたかバランサー(TRPS)も似ていて、全員のテンションと体力を見ながら、押すところと引くところを調整する。はしゃぎすぎて疲れてきた人に「そろそろ座ろうか」と声をかけるのもこのタイプ。こういう人がいるグループの旅行は、なぜか毎回ちゃんと楽しく終わる。あなたの周りの「毎回なんだかんだ仕切ってる人」、思い当たりませんか。
一歩引いて、場ごと味わうグループ
最後に、輪の中心からは少し離れた場所にいるグループ。これがまた、いい仕事をするんです。
マイペース仙人(BRCS)やミステリアス賢者(TRCS)は、みんなが騒いでいても自分のペースを崩しません。椅子に座って火を眺めていたり、誰よりいい角度で写真を撮っていたり。盛り上げているわけじゃないのに、いるだけでなぜか場が安心する。
インテリ道化師(BRCV)やワンショット狙撃手(BACS)も、はしゃぎ倒すより、ここぞの一発を狙うタイプ。夜にぽつりと放ったひと言が、後日「あれ面白かったな」と語り継がれる。引いて見える人が冷めているわけじゃなくて、むしろ場全体を一番味わっているのは案外この人たち。後から写真を見返して、いい瞬間が全部残っているのもこのグループのおかげです。
同じ顔ぶれでも、場所が変われば役が変わる
こうして並べてみると、テンションが出る場所では、飲み会やLINEとはまた違った役回りが見えてきます。屋外の開放感が普段のギアを少しずらして、静かな人が踊り、うるさい人が火の番をする。段取りという要素が加わるぶん、仕切れる人の価値がぐっと上がるのも、この場ならではです。
おそらく、あなたにも「旅行のときだけ出る自分」がいるはず。会社では絶対やらないことを、なぜかキャンプ場ではやっている。それは別人になったわけじゃなくて、場が変わって普段使わない面が出ているだけなんだと思います。
次の旅行やBBQで、自分がどのグループに収まっているか、ちょっと観察してみると面白いですよ。盛り上げる側か、段取る側か、それとも一歩引いて全部を眺める側か。気になったら、診断で自分のタイプをのぞいてみてください。

